秋が深まってくると毎年届く手紙があります。
ねむの木学園の宮城まり子さんからの手紙です。
ことしも届きました。
運動会と来年度のカレンダーのお知らせのために
宮城さんの筆跡そのままの手紙です。

女優だった宮城まり子は昭和43年に肢体不自由児のための社会福祉施設「ねむの木学園」を創設しました。その苦労と献身はとてもここにまとめられるような簡単なものではなかったでしょう。「ねむの木学園」はことし51年目を迎えます。92歳になった創設者は車椅子に乗ってきょうも学園の運営に携わっています。
「ねむの木学園」を語るとき、学園生たちの描く絵のことを忘れるわけにはいきません。宮城まり子の美術にかかわる愛情溢れる指導と活動の成果としてこれからも語り継がれるに違いありません。

静岡県掛川市にあるねむの木学園の広大な敷地の中には、通称どんぐりと呼ばれる愛らしい美術館があります。そこには学園生が描いた美術作品が展示されています。私が訪れたのは10年前ですが(↑上の画像)学園生たちのプロ顔負けの作品に圧倒されたことを今でも忘れることができません。テレビ番組で見たことがあるのですが、宮城まり子は絵を描くときに「こう書きなさい」とアドバイスするのではなく、書き終えた絵を持ってきた生徒に「ありがとう、うれしいわ」というのです。すると生徒たちは宮城まり子園長に喜んでもらおうとして、どんどん自由に絵を描いていくと言うのです。
どんぐり美術館にぜひ足を運んでみてください。いかに宮城まり子が生徒たちに愛されているかが作品からひしひしと伝わってきますから。
宮城まり子が成し遂げてきたことへの私なりの尊敬の意を込めてことしもカレンダーを購入しようと思います。カレンダーは教室に飾りたいと思います。