順序はこうです。
◉なにか困ったことが起きる
↓
◉なんとか対処しなければならない
↓
◉どうすれば良いかは分かった
↓
◉しかしそうするための手段が(売ってい)ない
↓
◉ならば自分で作ることにしよう
カレーを作っているときにルーを買い忘れていたことに気づいた。こんな困りごとなら簡単です。ルーを買いに行けば良いのです。困っていることの解決方法(ルー)はスーパーで売っています。
しかし世の中には解決方法が売っていない、そんな困りごとがたくさんあります。そもそも解決方法がわからないこともたくさんあります。
ないならば作ってしまえ、こういう態度こそがこれからの社会を生き抜く武器になると私は思います。ひとことで言えば問題解決能力。まだ答えのわからぬ問題に主体的に挑める能力と言っても良いかもしれません。
例えばSDGsの17の目標と169のターゲット。
世界をよくしていくためにどうすれば良いかは分かっている。しかしその目標をどう実現していけば良いかの具体的な方法ははっきりとはわからない。一人ひとりの行動にかかっていると言われても、それではあまりにも抽象的です。考えなければなりません。そして具体的に行動しなくてはいけません。
それはあまりにも大きな問題ですが、身近なところから問題解決能力を発揮する姿勢を磨いていくことができれば、地球の未来は明るいものになるような気がします。
Google が企画した「キッズAIプログラミングコンテスト」は、小1から中3の子どもたちが参加するコンテストで、プログラミングで身近な問題の解決に挑戦するものです。先日そのグランプリ作品が発表され、岐阜県関ヶ原町の小学生(11歳)がつくった「おじいちゃんのお酒飲み過ぎ防止システムⅡ」が受賞しました。
プログラミング能力を持った子どもたちが増えています。学校現場でもこれからプログラミング的思考を扱う授業が始まります。なぜプログラミングなのか。簡単に言えば、プログラミングを知ることで、問題解決能力が高まるからです。こんなものがあるといいなと思うものがお店に売っていなければ作るしかありません。プログラミングはそれを可能にします。おじいちゃんのお酒の飲みすぎに警告を発する機械を作ることもできますし、地球に優しいエンジンを作ることもできます。プログラミング的思考のテストで100点をとることが目的なのではなく、プログラミング的思考で実際に考えつくり、問題を解決することが目的なのです。
子どもたちの活躍を見ていると、世の中で少しずつ進む変化を感じます。