9月ももう半ば、ようやく過ごしやすい時間帯も出てきて、ちょっと活動的になり始める時期ですね。まだまだ制約はありますが、知恵をはたらかせて、できることをどんどんやってみようと思っています。
内定取り消しが増えているというニュースがありました。ひどい話です。就活を頑張ってようやく手に入れた内定を突然反故にされたらどんな気分でしょうか。ただ、本当に大変になるのは来年の就活生かもしれません。今の大学3年生ですね。大手企業は来年の募集を狭めてくるでしょう。リーマンショックの時も次の年が就職氷河期となりました。偶然的な出来事によって、スタートラインが狂ってしまうという状況はなんとかならないでしょうか? 未来に向けた課題は多いですね。
今年の中学3年生の入試も大変です。埼玉県の受験生にとっておなじみの北辰テストですが、4月は中止、6月と7月は会場ではなく自宅受験となりました。これは埼玉県の中学生だけの特殊事情ではありますが、私立高校の「合格の目安」(事実上の確約基準)には北辰テストの偏差値が学校の内申とともに採用されてきました。私立高校によっては内申より北辰テストの偏差値を重視して事前確約を出すところも少なくありません。私立高校の側からすれば、実際の学力が反映されない内申よりも偏差値を用いることで本当に実力のある生徒を獲得できるし、生徒保護者の観点からは選抜の可能性が高まるわけで、もろもろの批判はありながらも継続している「ルール」なわけです。7月以降の北辰テストの2回の偏差値平均が63以上であればAコースに合格、などというように運営されます。極端な場合には4月以降一回でもいいので偏差値50が出ればOKという学校もあります。ところが今年、その慣例がそのままでは使えないことになってしまいました。自宅受験の偏差値には価値がないからです。昨年までならすでに合格を約束されている生徒もいるはずなのに、コロナのせいでそうはなっていないというのは理不尽な気もしますが、現実を受け止め頑張って欲しいところです。
今年の中3生は出題範囲が大きく削減されます。埼玉県教育委員会が作成したリーフレットがこれです。

社会では経済分野がまるまる削除です。
数学は円周角と中心角が削除され、なんと三平方の定理が出ません
英語では関係代名詞がほとんど出題されません。
入試は同じ条件でのテストになりますから、削減内容に公平も不公平もありませんが、埼玉県の削減量は関東の中ではほぼ1番のようです。かなり安全に設定したように感じます。
大事なことは、コバトンも言っていますが、入試には出ないと言っても卒業までには勉強するということです。学校は休校期間の遅れを取り戻すために、懸命にカリキュラムを進めています。通常よりも早いスピードで進んでいることから、生徒の理解にいつも以上のムラが出ていると言われています。高校生になってからツケが回ってこないようにすることが重要ですね。
ツケが回ってこないようにするということは何も中3生だけに限ったことではありません。どの学年にも言えることです。公文に通う生徒の多くは自分の学年より上の学年内容を勉強しています。より先に進むことは、より高いところを飛ぶのに似て、より広い世界を鳥瞰し、全体のつながりを把握することにつながります。危機にも強い学習方法と言えるのです。