格助詞は主に体言について文節どうしの関係を表すものですが、その中に唯一連体修飾語を作ることができる格助詞が「の」です。
「僕の本」「秘密の話」などと使う時の「の」です。この格助詞「の」を多用してことば遊びをするとします。例えば、「私のママのお気に入りの小箱の模様に描かれた猫のヒゲの先端の一滴のミルク・・・」というように。すると無限に文を作り出すことができます。つまり無限の世界を創出することができるというわけです。
1978年生まれのJunaidaさんの新作絵本『の』はこのような遊びを絵本に昇華したものではないでしょうか。
現在、非常に注目を浴びている、世界的な活躍が期待できる作家です。わが家の3歳児も気に入ったようです。Junaidaさんのすべての作品を買いたくなりました。
