夏の暑さも和らぎ季節の変わり目を肌で感じられる時期になりました。折しもきょうは七十二候の天地始粛(てんちはじめてさむし)です。夏の暑さも落ち着き、万物が改まる時季なのだそうです。
1年を二十四に分けそれぞれに季節を表すことばをつけた二十四節気(にじゅうしせっき)というものがあります。「夏至」や「冬至」が有名ですね。他にも、春に地中の虫がうごめき始める「啓蟄(けいちつ)」、田植えの頃に降る雨「穀雨(こくう)」など、自然や農業に関連したことばが豊富にあります。8月23日ごろからの半月は「処暑(しょしょ)」で、「夏が過ぎるころ」という意味です。
この二十四節気のそれぞれを3つに分けたものが七十二候です。「処暑」は5日ごとに次のように分けます。
- 綿柎開(わたのはなしべひらく)8月23日頃
- 天地始粛(てんちはじめてさむし)8月28日頃
- 禾乃登(こくものすなわちみのる)9月2日頃
季節の変化を的確に捉えていることに驚かされます。綿柎開(わたのはなしべひらく)というのは文字通り、綿の花が咲く時季という意味ですが、ちょうど我が家の庭でも先日、綿が開花しました。

二十四節気や七十二候は普段の生活ではあまりなじみはありませんが、たとえ温暖化や異常気象などと騒がれていても、泰然と営まれている自然の流れを意識して生活することは大事なことなのかもしれません。